ビジネスフォン設置のポイント~電話機と回線数はどれだけ必要?

設置のポイント~回線数と電話機の数

オフィスにビジネスフォン(ビジネスホン)を設置する際のポイントの一つは、何台ビジネスフォンを購入するか、そして何回線電話回線を契約するかです。

ビジネスフォンは追加購入が困難な場合があるので、直近で必要な分を購入しておいて、必要に応じてその都度購入するといった形をとることが難しいという性質があります。また、もしそれが可能だとしても、その都度ビジネスフォン設置の工事を行っていたのでは工事費用が高くついてしまいます。

回線工事についても、無駄に契約すればランニングコストが高くついてしまいますし、不足する場合には業務効率が下がってしまいます。

この記事では、ビジネスフォン設置のポイントとして、最適なビジネスフォンの購入台数と電話回線の契約回線数について案内します。

▶目次

1、最適なビジネスフォン購入台数

ビジネスフォン設置のポイント~電話機と回線数はどれだけ必要?
ビジネスフォン(ビジネスホン)を新設する際に最適な購入台数について解説します。

購入台数=従業員数?

ビジネスフォンを購入する際に、購入台数=従業員数(もしくはデスクの数)と考えられるのではないでしょうか?

たしかに、一人が同時に2台以上の電話機を使うことはないので、従業員分の電話機があればその時点での必要台数はほぼカバーできます。シフトなどの都合によって、1つのデスクで複数の従業員が電話機を共有する場合には、デスクの数が必要数という場合もあるでしょう。

一般的にビジネスフォンの必要台数は、デスクの数+会議室の数+受付用とされていますので、この考え方でほとんど間違いありません。
ただし、この場合の必要台数はあくまで、購入時点での必要台数です。

将来的な拡張性

将来的に会社の規模が大きくなってビジネスフォンの設置台数を増やしたい場合、そのまま必要な分のビジネスフォンを追加購入すれば済む、というわけではありません。

ビジネスフォンの主装置には、接続可能なビジネスフォンの上限数が決まっており、上限を上回る場合には主装置を交換するか、ビジネスフォンを全部交換する必要があります。

また、基本的に主装置とビジネスフォン子機は同じ機種のものしか対応していないため、追加購入しようとした際に利用中の機種が販売終了してしまっていた場合には、追加購入できません。中古品含めても在庫が見つからず、どうしても拡張が必要な場合にはやはり利用中のビジネスフォンをすべて交換しなければなりません。

こうした失敗をしないためには、以下のポイントが重要です。

  • 主装置の空きには余裕を持たせておく
  • できるだけ流通量の多い機種を購入する
  • あらかじめ予備の電話機を数台購入しておく

ビジネスフォン電話機は高価なものなので、1、2台とはいっても気軽に購入できるものではありませんが、将来的なことを考えると予備機を購入しておくことのメリットは小さくありません。突然の故障の場合の際にも、予備の機器を使用しているうちに修理に出すといった対応ができるので、業務効率を落としません。

流通量の多い機種を購入することは、将来的に同じ機種をそろえやすいメリットがあります。万が一新品の同じ機種が見つからない場合でも、中古品で同じ機種を見つけられる可能性が高まります。

最適なビジネスフォンの購入台数

以上を踏まえると、ビジネスフォンの最適な購入台数は、
デスクの数+会議室の数+受付用+予備
となります。

2、最適な回線数について

ビジネスフォン設置のポイント~電話機と回線数はどれだけ必要?
ビジネスフォン設置の際の最適な回線数について案内します。回線数もビジネスフォン設置の重要なポイントです。

回線数とは

ビジネスフォンの回線数とは、同時に使用できる外線の本数のことです。回線数=ビジネスフォンの台数というわけではありません。

例えば、従業員30名のオフィスでも、30人が同時に外線を使用するということはないでしょう。目安としては、回線数は従業員数の3分の1程度が最適だとされています。

しかしながら、回線数は業種やオフィスの状況によって、個別に検討していくのが望ましいでしょう。
外線の電話が多く回線数が不足した状態になっていると、発信者側から見ると通話中の状態が多い企業という風に見られ満足度が下がってしまいます。

ピーク時に平均して何本くらいの外線が必要かを把握しておく必要があります。

また、部署ごとに回線を変更したり役職者用に個別の回線を設定したりするケースもあるかと思いますので、それらを踏まえて検討する必要があります。

アナログ・ISDN・ひかり回線

回線数を考える際に、アナログ回線は1回線=1通話ですが、ISDN回線の場合には1回線=2chで2つのチャンネルが必要になります。ひかり回線の場合には1本で複数のチャンネルが設定できます。

アナログ回線は最近ではまれになりましたので、どちらかというとチャンネル数を念頭において検討するのが良いでしょう。

チャンネル数も主装置によって上限が定められていますので、設置時には拡張性を踏まえて、中期的・長期的に検討しましょう。

3、まとめ

この記事はビジネスフォン(ビジネスホン)設置時の重要ポイントである最適な電話機の購入台数と回線数について解説しています。

ビジネスフォンの購入台数、回線数ともに、現状必要な数を把握すると同時に、将来的な拡張性を踏まえて検討することが重要です。短期的なコストを重視して必要最小限の機器を設置した際には、必要な機種が購入できなかったり、主装置の容量が不足したりすることにより、新たに大掛かりな増設工事を行わなければならなくなる可能性があります。

現状の必要数の目安は、電話機はデスクの数+会議室の数+受付用、回線数については従業員人数の3分の1が目安です。ただし、あくまで目安ですので、現状に即して個別に必要数を検討するようにしてください。