ビジネスホン(ビジネスフォン)を使用するためには、電話機を購入するだけでは利用できません。家庭用電話機とは異なり、電話工事業者に設置工事の依頼をする必要があります。
今回の記事ではビジネスホン設置工事の流れについて解説します。
オフィスの担当者が設置工事の流れを把握しておくことで、スムーズにオフィスにビジネスホンが導入できます。また、万が一トラブルが発生した場合でも、適切な対応を取ることができるでしょう。
▶目次
1、ビジネスホン設置の前準備
ビジネスホン設置工事を行うためには、事前の準備が重要です。
オフィスのレイアウト作成
ビジネスホンを使用するためには、オフィス内のどの場所に何台電話が必要かを明確にしておく必要があります。ビジネスホンを使用するためには、電話線もしくはインターネット線の配線が必要になるため、工事業者が配線工事をイメージしやすいように簡単な図を作成しておくと良いでしょう。
また、オフィスの電力図やインターネット配線図があれば用意しておきましょう。
工事業者の選定・打ち合わせ
ビジネスホン設置工事をどの業者に依頼するかの選定を行います。
見積もり、提案、打ち合わせを重ねて、自社にとって最適な業者を選定しましょう。工事費用の安さはもちろんのこと、自社に適した提案内容や保証内容、業者や営業担当者の信頼性などを踏まえて検討しましょう。
業者を選定できたら完了というわけではなく、工事のスケジューリングやビジネスフォン機器・機能の選定、内線番号の割り振りなどをあらかじめ打ち合わせによって決定します。
内線番号表の作成
ビジネスフォン設置工事の内容が確定したら、内線番号表を作成します。
内線番号表をあらかじめ作成しておくことで工事完了後にスムーズに業務に取り掛かることができます。
事前工事の対応
NTTへの電話回線の引き込み工事依頼や、オフィスのインターネット設備、OAフロア設備など事前に必要な工事をあらかじめ行なっておきます。
また、オフィスの増設や新設の場合には、デスクや棚など必要な備品も取り揃えておきます。
2、ビジネスホン設置工事当日の流れ
ビジネスフォン設置工事当日の流れについて解説します。
最終確認
工事に取り掛かる直前(当日の朝もしくは前日)に、ビジネスホン設置工事の内容に間違いがないかの確認を行います。
打ち合わせの内容に認識の食い違いがないか否か、最終的な打ち合わせから変更箇所がないか否かなどの確認を行い、工事のミスを防ぎます。いったん設置工事をした後だと、修正や変更が困難な場合もありますので、非常に重要なポイントです。
配線工事
事前のレイアウトに従って、各ビジネスフォン子機までの配線工事を行います。この時、作業の効率や工事のコストの面から、インターネット工事を同時進行で行うケースが一般的です。また、特にIPビジネスフォンを使用する際には、電話機の近くに電源が必要になりますので、コンセント工事も一緒に行う場合もあります。
主装置の設置・設定
主装置を組み立てて、設置します。
そして、主装置の各種データ設定(外線番号や内線番号の割り振り、留守番電話設定、着信拒否設定など)を行っていきます。この作業によって、ビジネスフォンとしての機能が使用できるようになります。
ビジネスフォンとの接続・チェック
主装置と各ビジネスホン子機とを接続し、正常に開通しているか否かのチェックを行います。
接続する箇所が誤っていたり、設定が正しくされていない場合には、電話がつながらなかったり、希望した番号とは異なる番号で発信されてしまったりします。
電話工事業者がいったん確認した後、利用者の方も一緒に工事が正常に完了しているか否か、外線番号・内線番号が打ち合わせの通りに設定されているか、希望する機能がきちんと設定されているかの確認を行います。
希望の通りに作業が完了していなかった場合には、この場で再工事を行えば最小限の手間で修正できますが、後日再工事を依頼する際には、工事業者に非がない場合以外は追加請求が必要になる可能性が高くなります。
以上で、ビジネスフォン設置工事が完了します。
3、まとめ
今回の記事は、ビジネスホン(ビジネスフォン)設置に関して工事の前に行うべきことと工事当日の流れについて解説しています。
ビジネスホンの設置工事は家庭用の電話機の取り付けとは異なり、工事業者による専門的な工事が必要で、作業時間も費用もかかります。作業をできる限りスムーズに行い、失敗しないためには、工事前の綿密な準備を行っておくことと、当日の工事の流れを把握しておくことが必要です。
これらの準備や打ち合わせをスムーズに行うためには、担当者自身がオフィスのレイアウトや希望する機能、内線番号などを正確に把握しておくことが重要です。